ブルーベリーの受粉:豊作の鍵を握る重要なメカニズム

育て方

ブルーベリーは、甘酸っぱい味わいで人気のある果樹ですが、実は受粉がうまくいかないと実がならないことがあります。この記事では、ブルーベリーの受粉メカニズム、受粉を促進する方法、人工受粉の手順など、豊作を目指すための重要な情報を詳しく解説します。

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自家受粉と自家不稔

ブルーベリーは品種によって、自家受粉で結実できるものと、異なる品種の花粉が必要となる自家不稔のものがあります。

  • 自家受粉:同じ品種の花粉で受粉できる。育てやすいが、結実率が低くなる場合がある。ハイブッシュ系は、比較的自家受粉しやすい。
  • 自家不稔:異なる品種の花粉で受粉する必要がある。結実率が高いが、2品種以上を栽培する必要がある。ラビットアイ系は自家受粉しにくいので、実をつけるためには他の品種の花粉が必要。

受粉時期

ブルーベリーの開花時期は4~5月頃です。開花期間は品種によって異なりますが、1週間~2週間程度です。受粉は、開花してから数日以内に起こります。

受粉のメカニズム

ブルーベリーの花は、雄しべと雌しべを備えた両性花です。受粉は、雄しべから放出された花粉が雌しべの柱頭に付着することで起こります。花粉が柱頭に付着すると、花粉管が伸長し、子房にある卵細胞と受精します。

受粉を促進する要因

ブルーベリーの受粉を促進する要因には、次のようなものがあります。

  • ミツバチなどの昆虫 : ブルーベリーは虫媒花であり、ミツバチなどの昆虫が花粉を運ぶことで受粉が促進されます。
  • 天候 : 気温が15~25℃、湿度が50~60%程度の天候が受粉に適しています。
  • 品種 : 自家受粉性の品種は受粉が比較的容易ですが、自家不稔性の品種は異なる品種を近くに植える必要があります。

異なる品種を近くに植える

自家不稔性の品種の場合は、異なる品種を2品種以上、できれば3品種以上を近くに植えることで受粉率が向上します。異なる品種の花粉が交雑することで、より多くの実がなります。

ミツバチなどの昆虫を呼び寄せる

ミツバチなどの昆虫は、受粉に重要な役割を果たします。昆虫を呼び寄せるためには、ラベンダーやマリーゴールドなど、昆虫が好む花を近くに植えるのが効果的です。

人工授粉を行う

天候が悪かったり、昆虫が少ない場合は、人工授粉を行うことで受粉を確実にすることができます。人工授粉は、筆や綿棒を使って花粉を雌しべの柱頭に付着させる方法です。

準備するもの

  • 筆または綿棒
  • 花粉採取用の容器
  • 虫眼鏡

手順

  1. 開花した花から花粉を採取します。筆や綿棒を使って、雄しべの葯を軽くこすり、花粉を容器に移します。
  2. 異なる品種の花の、柱頭に花粉を付着させます。筆や綿棒を使って、花粉を柱頭に優しく塗布します。
  3. 人工授粉を行った花に、目印をつけます。後で結実状況を確認できるように、マスキングテープなどを花に貼っておきます。

ポイント

  • 人工授粉は、午前中に行うのが効果的です。
  • 花粉は乾燥に弱いので、採取後はすぐに使用するようにしましょう。
  • 人工授粉は、雨天では花粉が流れてしまうので、晴れた日の午前8時〜10時頃に行うのが効果的です。

ブルーベリーの受粉は、豊作を目指す上で非常に重要です。この記事で紹介した受粉メカニズム、受粉を促進する方法、人工授粉の手順などを参考に、ぜひ実践してみてください。

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