新たに農業を始める人のための支援制度として、「認定新規就農者」という制度があります。
今回は、認定新規就農者に認定されるための要件や難易度についてご紹介します。
認定新規就農者とは?
認定新規就農者制度は、新たに農業を始める人が作成する青年等就農計画を市町村が認定し、その計画に沿って農業を営む認定新規就農者に対して、重点的に支援措置を講じようとするものです。
認定新規就農者として認定されれば、以下のようなメリットがあります。
- 経営開始資金年間最大150万円(3年間)もらえる
- 青年等就農資金により無利子での融資が受けられる
これほど大きなメリットがある制度も、なかなかないと思います。
認定新規就農者を目指す人たちの中には、農業をやりたいというより、150万円の支援金が欲しいだけの人も少なからずいるようです。
認定新規就農者になるのが難しい理由
認定新規就農者になれば多くのメリットがあるのは間違いないのですが、誰でも簡単になれるものなのでしょうか?
結論から言うと、かなりハードルが高いといえるでしょう。
その理由が、以下のとおりです。
- 達成確実な計画を作成しなければならない
- 就農経験がないと厳しい
達成確実な計画を作成しなければならない
農業経営開始から5年後までに、主たる従事者一人あたりの所得金額250万円以上を達成する計画を作成する必要があります。
達成確実であることが必要であって、大多数が絵に描いた餅のような計画を作成しているのが現状です。
就農経験がないと厳しい
全く就農経験がなく、初めて農業をする人が認定新規就農者に認定されるのは、かなり難しいでしょう。
前項の達成確実な計画にもつながるのですが、農業経験がない時点で達成確実な計画なんて作りようがないということです。
認定新規就農者になるためにやっておくべきこと
認定新規就農者になるためには、まず農業の経験を積むことが必要です。
可能であれば農業学校に通って卒業することができれば、それが実績となって認定新規就農者として認められやすくなるでしょう。
認定新規就農者として認められている人の大半は、親が農業をやっていて事業承継するケースです。この場合は経営の実態があるので、認められやすくなるのです。
農林水産省では、農業大学校等の支援機関により、農業への就農や経営発展のためのスキルアップを支援しています。
まとめ
- 認定新規就農者になるのはハードルが高い
- 達成確実な計画を作成しなければならない
- 就農経験がないと厳しい
条件を緩和して新規就農者を増やしたほうが良いのではという意見もありますが、支援金狙いの人が一定数いるので、ハードルが高くなるのは仕方のないことかもしれませんね。
しかし、本気で農業に取り組んでいこうとする気持ちがあるのであれば、認定新規就農者になることは短期的にも長期的にも大きなメリットがあるので、ぜひ活用したいものです。
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