ブルーベリー農家として収穫した果実を「どこに売るか」は、経営の根幹に関わる大事な判断です。結論から言えば、「農協に出荷するのは避けた方が良い」と言えます。
この記事では、農協にブルーベリーを売ることでどのような損失があるのか、そしてどの販路がより高収益を実現できるのかをわかりやすく解説します。
【衝撃】農協に出荷すると、こんなに中抜きされる!

ブルーベリーを農協に出荷した場合、流通は以下のような形になります。
生 産 者
↓
農 協 500円/kg
↓
卸 市 場 600円/kg
↓
仲 卸 700円/kg
↓
小 売 800円/kg
↓
消 費 者 1000円/kg
生産者が1kgあたり500円で農協に出荷したとしても、最終的に消費者が支払う価格は倍の1,000円。この差額500円はすべて中間業者の取り分です。
一方で、生産者が直接販売した場合は次のようになります。
生 産 者
↓
消 費 者 1000円/kg
このように中間コストを削減すれば、利益率は飛躍的に向上します。農協は「手間が少ない代わりに、利益も大きく削られる」選択肢なのです。
【比較】ブルーベリーはどこで売るべきか?
販路ごとのメリット・デメリット、手数料の目安をまとめてみました。
◎ 自分の店舗で販売(販売手数料:0%)
最も高収益が期待できる方法です。
自分の直営店舗や無人販売所を設けられれば、販売価格はそのまま収入になります。初期投資が必要になる場合がありますが、安定した売上が見込めれば最良の選択肢になります。
○ メルカリなどフリマアプリ(販売手数料:10%)
コストを抑えて全国に販売できる優秀な手段です。
写真と商品説明をしっかり整えれば、高単価で売ることも可能です。発送や在庫管理は多少の手間がかかりますが、手数料も比較的低く抑えられます。
△ ECモール(販売手数料:15〜25%)
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトは集客力が高く、全国規模で展開できます。ただし、手数料が高いため利益率は下がります。また、出品管理や在庫対応の負担も増えます。
○ 地元の直売所(販売手数料:15〜20%)
道の駅や地域の産直市などに出荷する方法です。
手数料はかかりますが、ネット販売より労力が少なく、地元消費者とのつながりも深められます。観光地など立地が良い直売所なら、高単価での販売も可能です。
❌ 農協(販売手数料:実質50%以上)
冒頭で紹介した通り、農協に出荷すると数多くの中間業者を経由し、実質的に手数料が50%以上かかるケースも。
「手間がかからない」点は魅力ですが、その分利益が大きく削られるため、長期的な農業経営には不向きです。
まとめ|「販路選び」が農業経営の明暗を分ける
ブルーベリーを農協に出荷することは、一見楽に見えて実は大きな損失を生んでいることが分かります。少しの手間を惜しまず、直販やネット販売にチャレンジすることで、収益は大きく向上します。
持続可能で安定した農業経営を目指すなら、販路は慎重に選びましょう。
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