ブルーベリーを手に取ったとき、果皮に付着した白い粉のようなものを見かけたことはありませんか?実はこの粉、ブルームと呼ばれる天然のワックス状物質で、ブルーベリーにとって重要な役割を果たしているのです。
ブルームとは?
ブルームは、ブルーベリーに限らず、プラムやグレープフルーツなど多くの果実で見られる天然のワックスです。果粉とも呼ばれ、主に脂肪酸と炭化水素で構成されています。
ブルームは、果実の表面を覆う薄い膜状の層を作り、以下の役割を果たします。
- 乾燥を防ぐ : ブルームは水分蒸発を抑制し、果実を乾燥から守ります。特に、収穫後や輸送中に水分を失うのを防ぐ効果があります。
- カビや病原菌の侵入を防ぐ : ブルームは、果実の表面に物理的な障壁を作り、カビや病原菌の侵入を防ぎます。
- 紫外線から守る : ブルームは、紫外線による果実の損傷を防ぐ効果があります。
- 鮮度を保つ : ブルームは、果実の呼吸を抑制し、鮮度を保つ効果があります。
ブルームが付く果実や野菜
ブルームが付くものは、ブルーベリー以外にも様々な果実や野菜があります。
【ブルームが付く主な果実や野菜】
ブドウ、プラム、ブルーベリー、りんご、柿、スイカ、ブロッコリーなど
ブルームの人体への影響
結論から言うと、ブルームは人体に無害です。 むしろ、ブルーベリーの鮮度を保ち、栄養価を守る役割を果たしています。
ブルームは水に溶けやすいので、ブルーベリーを水で洗うとほとんど洗い流されてしまいます。しかし、ブルームが付着したまま食べても全く問題ありません。むしろ、ブルームと一緒に食べることで、ブルーベリーに含まれる栄養素をより多く摂取することができます。
ただし、中にはブルームに対してアレルギー反応を起こす人もいるようです。ブルーベリーを食べた後に、口のかゆみやかぶれなどの症状が現れた場合は、念のため医師に相談することをおすすめします。
ブルームは洗ったほうがいい?
ブルーベリーのブルームを洗うかどうかは、お好みです。結論としては、ブルームを洗うかどうかは、食べる人の好みや目的に合わせて決めればいいでしょう。
ブルームを洗うメリット
- 見た目が綺麗になる : ブルームを洗うと、ブルーベリーの表面がより鮮やかになり、美味しそうに見えます。
- 舌触りが良くなる : ブルームを洗うと、ブルーベリーの舌触りが滑らかになります。
- 農薬などが落ちやすくなる : ブルームと一緒に、農薬などの付着物が落ちやすくなります。
ブルームを洗うデメリット
- 栄養価が損なわれる : ブルームには、ビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれています。洗うことで、これらの栄養素が多少失われてしまう可能性があります。
- ブルーベリーが傷みやすくなる : ブルームは、ブルーベリーを乾燥や傷みから守る役割をしています。洗うことで、この保護効果が弱くなってしまう可能性があります。
ブルームの洗い方
- ブルーベリーをザルに入れ、優しく流水で洗います。
- こすりすぎないように注意し、ブルームが完全に洗い流されない程度に軽く洗い流します。
- 洗い終わったら、キッチンペーパー等で水気を拭き取ります。
ブルームを洗う場合は、食べる直前に洗い、水に浸しておかないようにしましょう。
農薬との違い
見た目から、ブルームと農薬は混同されやすいですが、全く異なるものです。
ブルーム : 果実自身が作り出す天然のワックス状物質
農薬 : 害虫や病気を防除するために散布される化学物質
ブルームは、果実を保護するために必要な物質であり、人体への影響はありません。一方、農薬は適切に使用しないと、人体への健康被害を引き起こす可能性があります。
ブルームを見分ける方法
ブルームと農薬の違いを見分ける方法は、以下の通りです。
【ブルーム】
・全体的に薄く均一に付着している
・水で洗えば簡単に落とせる
【農薬】
・粒状や斑点状に付着していることが多い
・水で洗っても落ちにくい
まとめ
ブルームは人体に害は無いものですし、ブルーベリーの鮮度を保つものなので、できる限り洗わない方が良いですが、農薬の付着が疑われる場合は食べる直前に洗った方が良いでしょう。
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